ハプニングだらけの量産試作⑤


量産試作は、実験室レベルで条件がある程度固まってからやります。
実験室で作るような少量サンプルの場合は、同じ性能のものを繰り返し作成できるようになっていても、いざスケールアップしてみたら全く上手くいかないことはよくあります。
作る人も変わるし、混ぜる装置の種類も変わるし、フィルムにする装置も変わってしまうし、製造場所も変わってしまうので、我々も上手くいかない可能性は考えてはいます。
が、流石に標準配合と思っていた配合の成形が不安定だと、その衝撃は大きいです。
これまでがたまたま良かっただけで、ふとした拍子に大失敗するような不安定さがある配合だと分かっちゃった訳ですからね。
「製品化する前に分かって良かった」という想いと、「原因究明にどれだけ時間がかかるんだろう」という想いでいっぱいになりました。