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その他ep.4 「理系女と考古学③」

理系女と考古学

私がまだ考古学サークルに入る前の話なんですが、トレンチ調査をしていたら高杯(たかつき)という土器の一種や、古墳の表面に装飾されていた葺石(ふきいし)などが出土しました。
私が発掘に参加していたころには葺石が葺かれていた範囲を特定するために、浅めのトレンチが古墳の斜面に何本も掘られていて、漬物石みたいな大きさの石がゴロゴロ顔を出していました。

しかし私の記憶の中の葺石といえば、古墳の斜面を登る時によろけて(地域住民が段々畑を作ってたり、土をとったりしていたので歩きにくかった)葺石ゾーンに足を入れてしまい、調査主任兼サークルOBに滅茶苦茶怒られたことしか記憶にない

40年生きていますが、父親以外にあんなに怒られたことはこの1回だけである。
某ロボットのパイロット風に言うと「父さんにしか怒られたことないのに!」状態。

葺石というもの

古墳というと、現代の写真で見るイメージで木が生えた山のようなイメージがありますよね。
でも造った当時はそんなことはなくて、土が表面にあったわけです。

「それじゃぁ味気ないじゃん?」
と思った人がいたのかなんなのか、弥生時代の中期くらいから葺石を葺いた古墳が造られるようになったそうです。

葺石を葺く目的は大きく分けて2つ

  • 古墳の偉容を示すための装飾
  • 盛り土の流出を防ぐ、表面保護の役割

基本的に葺石は古墳の斜面に葺かれて、段差にある平坦部にはありません。
雨などで古墳の形が崩れないようにするための役割が大きかったと考えられています。

私が掘った古墳の葺石は、区画石というもので石を葺く場所を区分けしていたのが分かっています。
美しい古墳を作るために、古代の人々が頑張っていた跡ですね。



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